推し活

気が向いた時にふりかえる日々のあれこれ

煉󠄁獄さんの無意識領域考

そろそろ向き合ってもいいかと思って

煉󠄁獄さんの無意識領域について考えてみる。

 

煉󠄁獄さんは己を律して母の言葉を頼りに

それが正しいと思って鋼の意志で心を制御したと思う。

その意志の強さが石畳として表れて

常に強くあらねば心を燃やさなければというのが

内から沸々と燃える炎となっている。

でもどんなに正しくあろうとしても一番認めてほしい父親には認められない。

柱になってもまだたどり着けない。

清く明るい自分の心を照らすはずの炎は焦燥感となって心を焦がす。

考えても仕方のないことは考えるな、と蓋をしても

こぼれていく命を見続ける日々。

正当な道で手に入れたわけではない炎の呼吸。

師は不在。

大したものにはなれないと言われてしまった自分はまがい物なのか。

母の教えを絶やしてしまうのか。

強いものに与えられた責務をこなせないのかという立ち止まってしまいそうな思考。

すべてを強くあらねばと思いこみ抑え込ませるつもりが

鋼の石畳を焦がしもろく崩れさせ身を焼くほどの炎を噴出させてしまう。

理想は高く遠く青く澄み切って手を伸ばしたいのに届かない。

どんなに頑張っても欲しいものは手に入らない。

くすぶる煙にもう燃え尽きそうなほどの心の中でも

それでも前を向いてすすむ。

自分の心を騙してでも無理をしているとわかっていても

煉󠄁獄の名にかけて絶対に折れないという意志があの紅く輝いている核。

そして本当は傷つき疲れているという表れがあの高さ。

 

私は瑠火さんの言葉は呪いだよな、と思った方なので

どうしても無意識領域は外側の空元気のような鎧をとりさったら

中はもうボロボロに近かったという想像をしがちなんですけど

あの無意識領域でもう少し明るい見方ってできるかなあ。

おさげちゃんが「熱い」っていったのすら

あともうちょっとで焦土と化す一歩手前の脆さだったという風にみえちゃう。

 

そう考えるとそんな煉󠄁獄さんの唯一の心の救いが

自由に道を選べる千寿郎君だったとしたら

自分は責務と父の背を追い母の言葉を守るという枷はあるけれど

弟に幸せを託せると思っていたとしたら

千寿郎君を見守るあの夢は

煉󠄁獄さんにとって確かに幸せな夢だったんだろうな。

どのみちほの暗さがつきまとうけれども。

千寿郎君の存在が救いだったのは確かだからね。

 

まあ。

きっと一番はみんなを守って死ぬというのが一番の望みで

それだと目が覚めちゃうから二番目の願いという意味で

あの夢なんだろうとも思う。

それはそれで哀しい夢すぎるけれども。

 

もっとわがまま言っていいって誰かに言ってもらえたら。

もっと誰かを頼れたら。

そうしたらあの煉󠄁獄さんにはならなかったんだろうけど

それでも願ってしまうなぁ。

 

やっぱり考えれば考えるほどあの無意識領域はインパクトが強すぎたわ。

煉󠄁獄さんの無意識領域だけで1日中考えていられるわ。