推し活

気が向いた時にふりかえる日々のあれこれ

遊郭編終幕

1週間空きあるから1話ごとに感想書こうなんて思っていた時がありましたが

後半になるにつれ涙がとまらなくなり

また観終わった後の放心状態が長くなり

呆然自失になって文字に起こすほど考えがまとまらないまま

あっという間に最終回を迎えていました。

 

なんなんですかもう。

最終話のCM無しとかずるすぎませんか。

無限列車のあの某野球転生ぶっこんで来たTV局と本当に同じとこで

放映していますか?

 

最初のキービジュアルから音楽やら

宇髄さんがメインの遊郭編と大々的に公式では宇髄さんを推していましたが

最終話をみるとこれは妓夫太郎の、堕姫のお話だったんだなぁと

しみじみ思いました。

いや勿論、最初から陸中心に動かすわけにはいかないから

宇髄さんにスポットライトがあたっていたんですけれども。

それでも後半に行くにしたがって妓夫太郎の

声にならない悲鳴が聞こえるような気がして。

宇髄さんを羨ましがった時はまだ平気だったけど

炭治郎君を罵った時はもう胸が苦しくてたまらなくなりました。

 

炭治郎君が妓夫太郎を己の身に置き換えたのと同じように

妓夫太郎も炭治郎君を自分に置き換えたのに

その置き換えに「人として人を守る側」ではなくどっちの側でも

「人に虐げられる側」なのが。うううう。

なんという皮肉。

 

人の時に生きてきた遊郭

鬼になっても遊郭でしか生きられなかった彼らのその圧倒的閉塞感。

兄妹しか味方が居ないその絡んでほぐれない絆が

美しいと同時に危うさをはらんでいます。

時が止まったような彼らを救いだす最初の光が

宇髄さんの

「世間知らず」

「この国は広いんだぜ」

 

何百年生きててやっと初めて「外」にでてもいいんだと

遊郭」はかれらにとってホームだけど同時に憎むべき場所だと

思えたとしたら。

宇髄さん自身の過去のほの暗さを打ち飛ばすド派手な音が

彼らにも知らずに響いて

実は「遊郭」と決別していいんだと思えたとしたら

この組み合わせはなるべくしてなったというか

この柱と上弦でしか「救い」はなされなかったのかも。

最後の一撃による遊郭崩壊がこんな場所にいなくたっていいんだという

一種の「浄化」のようにみえ

(実際このシーンはエンディングとなり絶望のような

それでいて救いのようにもみえる

何とも言えない引きをしていたように思えました)

 

最後に過去を振り返り

妹と一緒なら、兄と一緒ならどこへでも行ける、自由に。

という選択で最後の業火を抜けていったのなら

梅ちゃんだけではなく、おにいちゃんにも救いが訪れたのかなぁ。

いや訪れたんだな、と思わないではいられません。

 

ってそうそう。

兄妹対比も鮮烈でしたが陸対比もすごかったですよね。

童磨と同じ陸になるというのも因縁めいているし

二人なら弐になれたかもしれない未来があったかもしれないのがまた

彼らの最初の「救い」とのつながりを感じてしまいます。

けれども童磨とは違い

敗れたことで彼ら兄妹は自らの足で新しい道を選ぶことができたのではないでしょうか。

童磨とは違う道をゆく、決別のお話としてみるとまた趣深いものが。

 

私は上弦の中では唯一陸兄妹だけが

同情の余地があるなーと思ってるんですよね。

ちまたでは参の過去もえぐい、といわれてるんですけど

彼、父親の看病してた時周りの人たちも彼ら父子を心配してくれてた町人

いたじゃないですか

(父親の〇〇を告げに着た人とか)

人だもの、病気に勝てない時もある。

彼が盗んだ薬は高価だってことだけど

その高価な薬を仕入れた薬屋さんは彼が盗んだせいで辛苦を舐めたかもとか

考えちゃうんですよね。結局彼は身内を気遣っているようで自分の欲を

優先させているというか。

せっかく「生まれ変われ」と言われても……って

今は陸の話でしたね。

色々思うとこがありすぎてどうにもこうにも参に対しては冷静でいられない。

 

えっと。

この兄妹の救済が一番「救済」という感じがして

感情移入しちゃうんです。

蜘蛛のおかーさんとか炭治郎君に救われてたり

手鬼も響凱も最後に救われたりするけれど

この二人は他人の幸せをとりたてる、という視点から一歩進んで

自分たちで幸せをつかみにいっていいんだと思ってくれればいいなー

なんて思ってます。

というか、最後そうなってたよね?

 

声優さんの迫真の演技と映像で胸がつまる回が続いた遊郭

どの回をとっても考えさせられ

心を揺さぶられました。

まるで映画のようだった「遊郭編」

最後まで観れて満足です。

素晴らしい作品でした。

リアタイできたこと、同じ時間に同じ思いを共有できた人がいたこと

とても幸せでした。ありがとうございます。

 

次は刀鍛冶編とのこと。短いながらのPVにすでにドキドキきゅんきゅんしてます。

放映楽しみにしています!